漫才とコントの“二刀流”No.1を決める新たな賞レース『アサヒビール スマドリ ダブルインパクト~漫才&コント二刀流No.1決定戦~』が、2025年7月21日に日本テレビ・読売テレビ系で生放送され、お笑い界に新たな歴史が刻まれました。
この記事では、記念すべき初代王者に輝いた「ニッポンの社長」の優勝の軌跡と、彼らがなぜ「二刀流王者」の称号を手にしたのか、その実力と過去の賞レース実績を徹底解説します。さらに、決勝戦の激戦ぶりや豪華な審査員、そしてこの大会がお笑い界にもたらすであろう影響についても深掘りし、初代王者の誕生が示すお笑いの新基準と今後の展望を詳細にお届けします。
目次
ダブルインパクトとは?漫才とコントの二刀流を競う新賞レースの基本情報
『ダブルインパクト』は、漫才とコントという異なるジャンルのお笑いを総合的に評価する、これまでにない画期的な賞レースです。
アサヒビール スマドリ ダブルインパクトの開催概要と目的
『アサヒビール スマドリ ダブルインパクト~漫才&コント二刀流No.1決定戦~』は、日本テレビと読売テレビがタッグを組んで立ち上げた、お笑い界に新たな風を吹き込むことを目的とした賞レースです。2025年7月21日(月・祝)に日本テレビ・読売テレビ系全国ネットで生放送され、漫才とコントの“二刀流”の頂点を決める大会として大きな注目を集めました。プロ・アマ、芸歴を問わず、2人以上であればユニットも出場可能という、間口の広い大会形式が特徴です。
優勝賞金1000万円!エントリー数と審査ルールは?
この記念すべき初回大会では、優勝賞金として1000万円が用意されました。エントリー総数は2875組にも上り、初回開催ながら非常に多くの芸人が「二刀流王者」の座を目指して挑戦しました。
決勝戦では、ファイナリスト7組が漫才とコントを1ネタずつ、それぞれ4分披露し、合計得点で優勝者が決定するルールです。審査員は5名で、各ステージそれぞれ持ち点100点(500点満点)で採点し、2本の合計点(1000点満点)で王者が決定します。
ネタ順は、プロ野球のドラフト会議のように、1~7番の中から希望するネタ順を各組がフリップに記載し、全組が一斉に発表。番号が被らなかった組はその順番で決定し、被った場合はそのネタ順をかけて抽選を行うという、大会特有の緊張感を生み出すドラフト制が採用されました。
M-1グランプリやキングオブコントとの違いはどこ?
『ダブルインパクト』の最大の特徴は、漫才とコントの“二刀流”を競う点にあります。これまでの主要なお笑い賞レースである『M-1グランプリ』は漫才のみ、『キングオブコント』はコントのみを審査対象としていました。しかし、『ダブルインパクト』では、両方のジャンルで高い実力を示す「総合力」が求められます。
この大会は、大谷翔平選手の「二刀流」成功に影響を受けて企画されたとも言われており、お笑い界にも「二刀流の時代」が始まったと考えられます。これにより、芸人たちは漫才とコントのどちらか一方に特化するだけでなく、両方のスキルを磨く新たな目標を持つことになります。
ダブルインパクト初代王者は誰?ニッポンの社長の優勝と最終結果
記念すべき『ダブルインパクト』の初代王者に輝いたのは、お笑いコンビ「ニッポンの社長」でした。彼らは激戦を制し、見事に頂点へと上り詰めました。
🔴#ダブルインパクト 2025🔵 #ニッポンの社長 さん
優勝おめでとうございます!👏記念すべき第一回大会を
盛り上げていただきありがとうございました✨ pic.twitter.com/RgUQt6TMQa— ダブルインパクト【公式】 (@double_impactTV) July 21, 2025
ニッポンの社長が獲得した合計点とロングコートダディとの点差
ニッポンの社長は、1stインパクト(コント)で475点、2ndインパクト(漫才)で474点を獲得し、合計949点という高得点をマークしました。この結果、2位のロングコートダディが獲得した合計947点にわずか2点差という接戦を制し、初代王者の座を射止めました。この僅差での勝利は、彼らの実力と、本番での集中力の高さを示しています。
優勝決定の瞬間とメンバーの喜びの声
優勝が決まった瞬間、ニッポンの社長のケツさんは「よっしゃー!!」と叫びながらガッツポーズを見せ、辻皓平さんは「うそみたい」と喜びを繰り返しました。特にケツさんは、大会前日に結婚を発表したばかりであり、「きのう結婚を発表し、すごくいい報告ができる」と、二重の喜びに満面の笑みを見せました。この快挙は、彼らにとってはもちろんのこと、お笑い界全体にとっても歴史的な瞬間となりました。
なぜニッポンの社長が優勝できた?その実力と過去の賞レース実績
ニッポンの社長が『ダブルインパクト』初代王者になれた背景には、彼らが長年培ってきた確かな実力と、数々の賞レースでの経験があります。
ニッポンの社長のプロフィールと結成からの歩み
ニッポンの社長は、辻皓平さん(38歳、京都府出身、元野球部)とケツさん(35歳、奈良県出身)によるお笑いコンビです。2013年11月に結成され、吉本興業に所属しています。彼らは結成当初から、独特の世界観とシュールなネタで注目を集めてきました。
辻皓平さんは「技術がないところが強み」と語っており、小手先のテクニックではなく、純粋な面白さで勝負してきたことが、今回の二刀流王者につながったと考えられます。
キングオブコント5年連続決勝進出の実績とは?
ニッポンの社長の最大の強みの一つは、コントにおける圧倒的な実力です。彼らは『キングオブコント』において、2020年から2024年まで5年連続で決勝進出という異例の記録を持っています。これはキングオブコント史上最多記録であり、彼らがコント師としていかに高い評価を得てきたかを物語っています。
キングオブコントでの成績は、2020年に5位、2021年に4位、2022年に10位、2023年に3位、2024年に7位と、常に上位に食い込みながらも優勝にはあと一歩届かない「あと一歩の実力者」として知られていました。しかし、この連続決勝進出という実績が、彼らのコントの実力が本物であることを証明しています。
M-1グランプリでの成績と「二刀流」としての強み
ニッポンの社長は、漫才においても高い実力を持っています。『M-1グランプリ』では、2015年、2018年、2020年、2023年に準決勝進出(敗者復活戦)を果たしており、漫才師としても確かな経験と実力を持っています。
コントでの圧倒的な実績に加え、M-1グランプリでも準決勝の舞台に立つほどの漫才の実力を兼ね備えていることが、まさに「二刀流」にぴったりのコンビであることを示しています。この漫才とコントの両方を高いレベルでこなせる総合力が、初代『ダブルインパクト』王者に輝いた最大の勝因と言えるでしょう。
ダブルインパクト決勝戦の激戦を徹底解説!ファイナリストと審査員
『ダブルインパクト』の決勝戦は、漫才とコントのトップランナーたちが集結し、まさに激戦となりました。
決勝進出を果たした7組のファイナリストとネタ順
記念すべき初回大会の決勝戦には、以下の7組のファイナリストが出場しました。
- ロングコートダディ
- スタミナパン
- セルライトスパ
- ななまがり
- ニッポンの社長
- かもめんたる
- コットン
ネタ順はドラフト制で決定され、5番手に登場したニッポンの社長が、コントで475点を獲得し1stインパクトでトップに立ちました。1stインパクトでは、スタミナパン以外はコントを選択するという傾向が見られました。
1stインパクトと2ndインパクトの得点詳細とネタ選択
各コンビの1stインパクトと2ndインパクトの得点詳細は以下の通りです。(審査員5名、各100点満点、合計500点満点)
- ニッポンの社長
- 1st(コント):475点(田中94 / 塙94 / 後藤95 / 剛96 / ジュニア96)
- 2nd(漫才):474点(田中96 / 塙95 / 後藤94 / 剛94 / ジュニア95)
- 合計点:949点
- ロングコートダディ
- 1st(コント):470点(田中92 / 塙96 / 後藤93 / 剛92 / ジュニア97)
- 2nd(漫才):477点(田中95 / 塙95 / 後藤96 / 剛95 / ジュニア96)
- 合計点:947点
- セルライトスパ
- 1st(コント):470点(田中95 / 塙93 / 後藤94 / 剛95 / ジュニア93)
- 2nd(漫才):463点(田中93 / 塙93 / 後藤93 / 剛92 / ジュニア92)
- 合計点:933点
- コットン
- 1st(コント):466点(田中94 / 塙93 / 後藤94 / 剛95 / ジュニア90)
- 2nd(漫才):460点(田中92 / 塙92 / 後藤90 / 剛93 / ジュニア93)
- 合計点:926点
- かもめんたる
- 1st(コント):457点(田中90 / 塙87 / 後藤93 / 剛95 / ジュニア92)
- 2nd(漫才):460点(田中94 / 塙90 / 後藤90 / 剛91 / ジュニア95)
- 合計点:917点
- ななまがり
- 1st(コント):454点(田中91 / 塙91 / 後藤92 / 剛90 / ジュニア90)
- 2nd(漫才):461点(田中96 / 塙91 / 後藤92 / 剛92 / ジュニア90)
- 合計点:915点
- スタミナパン
- 1st(漫才):456点(田中95 / 塙89 / 後藤91 / 剛90 / ジュニア91)
- 2nd(コント):454点(田中91 / 塙90 / 後藤91 / 剛90 / ジュニア92)
- 合計点:910点
ニッポンの社長は、得意のコントで高得点を叩き出し、2ndインパクトの漫才でも安定した実力を発揮したことで、見事に優勝を掴み取りました。
豪華審査員5名の顔ぶれと採点方法
『ダブルインパクト』の審査員は、お笑いに精通したトップクラスの実力者5名が務めました。一般投票などは行わず、芸人審査員のみで厳正なる審査が行われました。
- 千原ジュニアさん(千原兄弟)
- 中川家・剛さん(中川家)
- 後藤輝基さん(フットボールアワー)
- 塙宣之さん(ナイツ)
- 田中卓志さん(アンガールズ)
審査員は各ステージで1人100点満点で採点し、2本のネタの合計点(1000点満点)で王者を決定しました。漫才コントの名人である中川家・剛さんや、巧みな話術で知られる千原ジュニアさんなど、実力派が揃った審査員による評価は、大会の権威性を高めるものとなりました。
ダブルインパクトが示すお笑い界の新時代:「二刀流芸人」ブームの予感
『ダブルインパクト』の誕生と初代王者の決定は、お笑い界に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。
初代王者の誕生がお笑い界にもたらす影響とは?
ニッポンの社長が初代「二刀流王者」に輝いたことは、お笑い界に新たな基準を提示しました。従来は「漫才師」「コント師」とジャンルが分かれていた芸人たちが、両方を極める方向に向かう可能性があります。この大会の成功は、芸人たちが漫才とコントの双方で高いパフォーマンスを発揮することの重要性を再認識させるきっかけとなるでしょう。
また、ニッポンの社長のように、キングオブコントで5年連続決勝進出という実績を持ちながらも優勝には届かなかったコンビが、新たな賞レースで頂点に立つことで、「あと一歩」の芸人たちに大きな希望を与えました。
若手芸人や既存の賞レースへの波及効果を考察
『ダブルインパクト』の成功は、特に若手芸人にとって新たな目標設定の機会となるでしょう。M-1やキングオブコントで結果を出せなくても、「ダブルインパクト」という選択肢が生まれたことで、より多くの芸人が漫才とコントの双方を磨くことに意欲を見せる可能性があります。
来年以降の参加者増加は確実視されており、お笑い界全体の競争がさらに激化することも予想されます。また、既存の賞レースにも影響を与える可能性があり、M-1やキングオブコントでも、より多角的な実力が求められる時代になるかもしれません。観客の期待値も向上し、多様なネタへの関心が高まることで、テレビ番組への「二刀流芸人」の起用増加にも繋がるでしょう。
この歴史的瞬間を目撃できたことは特別な体験であり、来年以降の「ダブルインパクト」の発展にも注目が集まります。
まとめ:ダブルインパクト優勝が示すお笑いの新基準と今後の展望
今回の『ダブルインパクト』におけるニッポンの社長の優勝は、お笑い界の新しい可能性を示しました。史上初の漫才・コント両方審査の賞レースが誕生し、キングオブコント5年連続決勝進出という確かな実力を持つニッポンの社長が初代王者に輝いたことは、お笑い界に「二刀流」の新時代が到来したことを告げるものです。
2875組という激戦を制し、優勝賞金1000万円を獲得した彼らの快挙は、単なる一つの大会の結果を超え、芸人の新たな目標設定の機会を創出し、お笑い界全体の方向性を示すものとなりました。
ニッポンの社長の今後の活躍はもちろんのこと、来年以降の『ダブルインパクト』の継続開催と発展にも大きな期待が寄せられています。この大会が、お笑いの多様性をさらに広げ、新たなスターを生み出す舞台となることを期待しましょう。